看護師にとって異なる価値観の相手を受け入れる大切さとは

看護師として仕事をする中で、自分とは全く違う考え方や感性、仕事観を持っている人と共に働かなくてはいけない場面があるかもしれません。または、患者さんの価値観が余りにも自分の価値観と異なり、困惑してしまうこともあるでしょう。場合によっては、価値観の押し付け合いがトラブルに発展し、精神的な苦痛を与えあってしまうこともあるでしょう。このような事態を避けるためにも、看護師にとって相手の価値観を受け入れることは大切です。

相手の言うとおりにしなければいけないという訳ではありません。どんなキャリアの看護師にとっても、プロフェッショナルとして、また一個人として、どうしても譲ることができない意見というものがあると思います。看護師の仕事は患者さんの命にかかわるため、緊張感があり、判断にも責任が伴います。一方で、自分の考えを押し通すだけでは、仕事はスムーズに進みません。

例えば、価値観が異なる相手に対して不機嫌な態度を取ったり、問題への回答を長期間の保留にしたりすると、相手は根負けしてあなたの意見に従うかもしれません。しかしながら、これはあなたが勝ったわけではなく、何を言っても分かってくれない人という風に、信頼されなくなってしまったということです。人は誰でもミスをするものですが、このような人間関係では、あなたがあからさまに危険なミスをしていたとしても、指摘してもらえなくなってしまうかもしれません。力関係というよりも、仕事の目的に視点を移して、相手の意見を聞き入れること、賛同はできなくても尊重することはとても大切です。